貿易保険
貿易保険とは、企業が行う輸出入、海外投資、あるいは融 資といった、対外取引に伴うリスクをカバーする保険です。通常の海上保険などでカバーできない対外取引に潜むさまざまなリスク(外貨送金規制、戦争、内乱などの非常リスク、輸出相手のバイヤーの不払いなどの信用リスク)を軽減することが、貿易保険の役割です。
わが国の貿易保険制度は、日本企業の対外取引を支援することを目的に、1950年に政府によって創設されました。過去約半世紀にわたり、日本企業の輸出拡大と海外展開に大きく貢献してきましたが、国際金融情勢や日本企業のニーズが多様化する中、それらに対応した効率的な行政サービスを提供するために、2001年4月、独立行政法人 日本貿易保険(NEXI)が事業を引き継ぎました。
日本貿易保険は、2017年4月に独立行政法人から株式会社に移行されましたが、日本政府が発行株式の全額を保有し、国の貿易政策との一体性が確保されています。
貿易一般保険の包括保険を紹介します。
JORSAは、貿易一般保険、商品別組合別包括保険の申込み窓口となっています。JORSAとNEXIとの間で一定の期間を決めて包括保険特約を結び、組合員が鉄道関連貨物について締結する1,000万円以上のすべての輸出契約などについて、JORSAがその組合員の委任を受けて、NEXIに保険を申込み、保険契約を締結します。
貿易一般保険包括保険(鉄道システム)では、「輸出契約」および「仲介貿易契約(包括保険対象貨物の輸出を含む契約に限る)」において、契約当事者に起因しない不可抗力による発生した以下のリスク
(1) 仕向国への貨物の輸出不能
(2) 貨物代金・役務対価の回収不能
または、日本側の契約当事者の責めに帰さない事由により発生した以下のリスク
(3) 契約の相手方の倒産(準ずる事態を含む)
(4) 契約相手方(支払人)による貨物代金・役務対価の不払い
などによって日本企業が被る損失を、NEXIがてん補します。
また、包括保険制度では、貿易保険付保を希望する組合員企業各社の包括保険特約書上の特定の契約などについてすべて保険をお申込みいただき、リスク分散を図り、個別保険に比べて大幅に安い保険料率を提供しています。
JORSAでは、日本企業の鉄道プロジェクトの輸出などをサポートするため、安い保険料で上記リスクを回避する貿易保険をJORSAの組合員企業に提供するなど、これからもNEXIとともにより良いサービスに努めてまいります。