InnoTrans2012 鉄道見本市 出展報告
InnoTransとは
イノトランス(InnoTrans)は鉄道産業全般を対象とした鉄道界では世界最大の技術見本市で、2年に1回開催されています。1996年に開始してから今年で9回目の開催です。対象は、鉄道車両をはじめ、ディーゼル関連機器、電気機器、インテリア、運行管理、信号、軌道、トンネルまですべての鉄道関連産業を含みます。
InnoTransは毎回メッセベルリンで開催されていますが、これはメッセグラウンドにもともと貨物の引き込み線がありここを鉄道車両の実機展示に使うことができるというメリットがあるためです。今年は9月18日から21日までの4日間開催されました。引き続いて22日(土曜日)と23日(日曜日)がPublic daysとして屋外の車両展示の一般見学ができ19,000人の参観者がありました。
InnoTransは最初に開催した時から比べると今回で出展企業数は13倍、ビジター数は20倍にも上り、いまや名実ともに世界最大の鉄道メッセとなっています。
日本/JORSAの参加概要
今回JORSAコーナーは前回よりさらに拡大して680平米のブースに17社が参加し、世界に向けて日本の各種鉄道産業技術を情報発信しました。
今回のJORSAパビリオンは集客のために日本コーナーで畳スペースを作り和装女性によるティーセレモニーのイベント、ラウンジのサービスカウンターではすし職人が握る寿司のサービス、ノベルティーとして紙製のキャリーバッグに7-2C館の広報を印刷し配るなどいろいろな工夫を凝らしました。
メッセベルリン事務局も一国が一館を借り切るのは初めてということでプレスに対して大きく広報してくれたこと、会場スペースが増加したため、導線が大きく変化したことなどの理由から、JORSAパビリオンには多数の参観者がありました。
また、JETROが日本からの出展者によるサイトセミナーを実施し、日本全体としての情報発信を強化することができました。
Japan Pavillion 680m2(Hall 7-2C全体では1,092m2)
Japan Pabilion 入口
JORSA 受付と和装でのおもてなし
JORSA受付
Tea Ceremonyのエキシビジョン
日本コーナー
JORSAラウンジ
JAPAN-DAYレセプション
前回に引き続きJAPAN-DAYレセプションを開催しました。JORSAパビリオン関係者や日本からの参観者、他の日本出展者、海外のメーカー等関係先合わせて推定で1,000人を超える参加者があり、大盛況でした。
Japan Day全体の様子
井上専務理事挨拶/ Euro Railway Engineers Association 会長挨拶
在ドイツ中根特命全権大使 /JR東日本㈱小縣副会長とEREA会長
組合員企業・共同出展者
J-TREC
近畿車輌
近鉄車両エンジニアリング
京三製作所
三菱電機
三井物産プラントシステム
ナブテスコ
鉄道総合技術研究所
日本車両・住友商事
日本信号
日本貿易振興機構(JETRO)
現)新日鐵住金(住友金属工業)
大誠テクノ
東洋電機製造
八洲器材
ユタカ製作所
InnoTrans2012会場図・Japan Pavilion 全体図
他パビリオン出展 組合員企業
富士電機
日立製作所
川崎重工業
東芝
InnoTrans全体概要
InnoTransは拡大を続けています。今回は展示需要がさらに増加したため、メッセ会場の展示場をすべて使用することになりInnoTrans全体としては18万㎡での展開となりました(通路等を含む)。貸出スペースは94,604㎡で前回より17%増でした。レールを使った車両展示の需要増から軌道を3,500mに増設し(前回3,000m)、115車両が展示されました。
今回の出展者総数は49カ国から2,515社の出展で前回と比べ11%増、入場者は19%増の140カ国126,110人でした。
いわゆるビッグ3をはじめとするヨーロッパメーカーは野外展示場に実機を展示し、屋内でも飲食を用意して大変賑やかな商談・交流の場を設けていました。
InnoTransは回を重ねるごとに規模が拡大し、国際性の非常に高い展示会となっています。ヨーロッパをはじめとする世界市場に日本の鉄道産業がさらに展開するために展示会で大きく存在感をアピールすることができました。