パープルライン向け車両
製造元 | 株式会社総合車両製作所 (J-TREC) |
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仕向け先 | Mass Rapid Transit Authority of Thailand (MRTA) |
運用路線 | バンコク都市鉄道パープルライン (タオプーン駅~クロンバンパイ駅) |
製品名 | パープルライン向け車両 |
受注/納入/船積年 | 2013年受注 |
営業運転開始/投入 | 2016年8月営業運転開始 |
パープルラインは、バンコク北部のタオプーン駅とクロンバンパイ駅を結ぶ2016年8月に開業した都市鉄道路線(約23km、16駅)である。
丸紅株式会社と株式会社東芝の共同事業体が2013年にパープルラインプロジェクトの鉄道システムを受注し、J-TRECは3両編成のsustina通勤電車を21編成供給した。
パープルライン向け車両はMc+T+Mcの3両固定編成で運行されるオールステンレス製通勤電車である。室内は片側4ドアのオールロングシート仕様で、連結面前後に車椅子スペースを設けており、第3軌条750 V集電で、主回路はIGBTインバータ制御、最高運転速度80 km/h、最高設計速度100 km/hの性能を有し、台車は軌間1435 mmの標準軌で、軸間距離2100 mmの車輪ディスクブレーキ方式ボルスタレス台車となっている。なお、適用規格はISO、UIC、EN、NFPAなどの国際規格に則った設計となっている。
また、バンコクは年間を通じて、高温多湿であるため、暖房は設置されていない。代わりに、冷房装置は1両あたり81.4 kw(70000kcal/h)と日本国内のものよりも容量が大きく、腰掛も気候に合わせ、FRP製を採用している。
※sustina(サスティナ):省エネルギー性、安全性、保全性を向上させた、J-TRECが設計・製造する次世代ステンレス車両のブランド名。パープルライン車両は、海外向けsustina第1号となる。